PS4 リディー&スールのアトリエ 感想・レビュー 不思議シリーズの集大成に近い出来だが、もう少し目新しさが欲しかった
不思議シリーズの完結編でもあるリディー&スールのアトリエを取りあえず通常ENDまで達成したので、ざっくり感想を書いていきます('◇')ゞ。
やった事がないRPGを模索してた約一年半前に「ソフィーのアトリエ」何となく手をつけたのがきっかけですっかり錬金術の面白さにハマったので、今作は思い切って発売日に買いましたw。
感想に入る前に今作の評価を大まかにまとめるとタイトルにも書いたように、
「醍醐味である錬金術は不思議シリーズの良いとこどりで相変らず面白かったが、目新しさ&進化は乏しい」
と言った感じでしたね。まあ前置きはこの辺で本編の感想。
・感想目次
- 1,従来の路線に復帰した本作。錬金の中毒性は更にアップ
- 2,今作のメインテーマでもある絵画要素は…
- 3,久々のW主人公採用&不思議シリーズのキャラが集結
- 4,二人一組で行われる6人パーティーでの戦闘
- 5,その他気になったところ 進化性の乏しさなど
- 6,総評 不思議シリーズの集大成だが、やや新鮮味に欠けるので次作に期待
1,従来の路線に復帰した本作。錬金の中毒性は更にアップ
アトリエシリーズの醍醐味と言えば錬金システム。劇的な進化こそないものの、安定した中毒性、面白さがあり今回も存分に楽しめました。
新要素だけ書くと説明不足になる気がするので、錬金術の流れや基本も踏まえて感想を書いていきます('◇')ゞ。
↑ファストトラベルも続行。快適に各地を巡れる。
まず錬金術の感想の前に本作の路線について一言。
前作は錬金をしながら広いフィールドを駆けていく旅路線でしたが、今作ではソフィーのアトリエなどの拠点と採取地を往復する従来の路線に復帰しました。期限も廃止されたので、のんびりとプレイできるスタイルに。
本作では国一番の錬金術師を目指してアトリエランクを上げる&様々な絵画を巡るのが主な目標。今まで通り似たような事を繰り返す作業性の強いシナリオなので、単調な内容が苦手な人には少し向かないかと思います。
なので前作フィリスのアトリエの好みが分かれるゲームデザインと違って、今作は無難なゲームデザインに戻ったかな? 個人的には前作独自の要素は触媒以外ほぼ廃止されたのが少し残念でありますがw。
↑メモを手がかりにレシピノートを埋めていく。
↑今作では現実世界と絵画世界をメインに採取作業を行う。
錬金をする上で欠かさない事は二つ。
まず一つ目のレシピ発想は今まで通り条件を満たす事で調合が可能になる物。一部を除き、じっくりゲームを進めてたら自然に発想する用になってたかな(・・? 前々作の様な高難易度発送はかなり控えめでしたね。
二つ目は各地に出向かい必要な材料の採取。今作のフィールドは前々作より広く、前作より狭くといった感じだったので、採取場所が分からなくなるって問題は多少マシになりました。ただ移動速度が遅いので少しストレスが溜まる…。
と調合の下準備でも作業量の多さは相変らずでしたねw。
↑新システムの活性化は一度しか使えないが、決まれば効果は絶大。
準備が整った後はいざ錬金。 過去の不思議シリーズでも採用していたパズル的な楽しさがあったパネル錬金と、材料によって錬金釜に様々な恩恵を得れる触媒もをベースに、今作では活性化というシステムも追加されました。
この活性化システムは錬金中にしか一度しか使えないシステムですがパネル成分の色を塗り替えたり、再利用できたりといずれも効果は絶大で上手く扱えた時の快感は中々の物。 試行錯誤する場面こそ増えたもの、錬金術の面白さは不思議シリーズで一番最高だったと思います。
調合したアイテムをいざ使ってみたら、大して使えなくて落胆する事もボチボチありましたねw。良いアイテムを作れるまでは作業は終わらないのである(^_^;)。
2,今作のメインテーマでもある絵画要素は…
サブタイトルにも「不思議な絵画」と書いている通り、今作では絵画世界を巡るゲームデザインになっています。
↑他にも火山地帯や花園などマップのバリエーションは豊富だが…
絵画世界はストーリーを進める事で訪れれるエリアが増えていき、ロケーションは豊富だったので見てて一応楽しかったは楽しかったですね。 現実世界と絵画世界を行き来する設定は、ある意味一番不思議シリーズらしい内容だったかなと。
しかし絵画世界という内容ならではのシステムはこれと言ってなくて、採取物を拾うエリアとして以外の役割も欲しかったなーと個人的に思いました。
ストーリー場でも国一番のアトリエを目指すという内容がメインで、取りあえず絵画要素突っ込んだ感が強かったですね。中盤を除けばやや存在感が薄い。
3,久々のW主人公採用&不思議シリーズのキャラが集結
今作では黄昏シリーズ以来のダブル主人公採用。「国一番のアトリエ」を夢見る双子達が主人公となります。(W主人公なのは絵師二人なのが影響してそう)
姉であるリディーはおっとりした性格とは裏腹にかなりの腹黒毒舌家、妹のスールは明るい性格とは真逆に極度の怖がりだったりとギャップがあるのが印象的。
一応ダブル主人公ではありますが、常に同一行動なのでどちらを操作するかはプレイヤーの自由ですね。後、人によっては気になるアニメ声の強さは前作のフィリスより更に強くなった気がする…。
不思議シリーズ三作目と言う事で今作は多数の過去作キャラが登場。
まず前作の主人公であるフィリスは4年という歳月を得てだいぶ大人っぽい見た目になっていましたが、騒がしい性格は全然変わってませんでしたねw。戦闘では共に同行してくれます。
他にも師匠として双子の面倒を見る事になるイルメリア、相変らずシスコンぶりを暴走するリアーネなどが登場。ただイルに関しては、プレイアブルキャラでも良かったと思いますけどね…(-_-;)(後述)
続いてソフィーのアトリエ陣のキャラ。
前々作の主人公ソフィーは初登場時に一枚絵が用意されてる辺り、公式でも優遇されてる感が強かったですね。ソフィーも遅めの加入ではありますが、プレイアブルキャラとして活躍。
前作では人形としてのみ登場だったコルネリアが久々に登場。8年立っても見た目は全く変わってないが、自動補充や複製でまたお世話になりました。プラフタも登場はしますが、プレイアブルからは外される…。
気休め要素であるキャラクター達の掛け合いに関して、前作は拠点移動式による代償で簡素に済まされるイベントが多い欠点がありましたが、今作はしっかり改善され従来の用に面白みのある掛け合いになってました。今作は双子が主人公なので二人の反応の違いなどが印象的でしたね。
それと前述のように半分以上が過去作キャラメインのイベントだったので、不思議シリーズを経験してない楽しさが半減しちゃうかも。錬金術メインに楽しみたいなら問題ないですが、キャラの掛け合いも楽しみたい人は要注意。
ほのぼのした作風は今まで通りでしたが、萌えの強いキャラデザも今まで通りなので良くも悪くもブレてない印象が強かったかも(・・?
4,二人一組で行われる6人パーティーでの戦闘
今作の戦闘は前衛、後衛による6人バトルを採用。錬金術で作成された道具などを活用する機会であるのは今まで通りですが、後衛も戦闘に参加する事になるので装備の調達量が増えましたね。
後衛は前衛のバックアップという形で戦闘に参加し、前衛の起こした行動条件によりフォロースキルが発動する仕組みなのでタッグの組み合わせが重要に。一応戦闘途中での前衛、後衛の交代も可能です。 まだ大味なバランスではありますが、錬金術で強力なアイテムを作る以外での戦術性の幅も感じれましたね。
その一方で残念だったのが、パーティが6人固定な事。全員戦闘参加なのでキャラが半永久的に控えのままにならないのは良かったのですが、ずっと同じメンツだと少し飽きが来そうになりますね(-_-;)。
最初はパーティ少ないの少し残念だなーで流していたのですが、後にキャラ追加DLC(1000円)なんて情報来たら「汚い商売だわ」ってなるよ…。特に戦闘未参戦のルーシャに関してはストーリーでも同行してたので違和感が強かったですね。
新要素のバトルミックスは戦闘中にも錬金が行えるという事で戦術性の広める事に期待していましたが、バトルリミックスを使用しなくても敵をスムーズに倒せる&テンポが悪くなるなどで使用する事は殆どありませんでした。アイデア自体は良かったけど、戦闘準備が重要なシリーズなので相性が悪かったかもね。
5,その他気になったところ 進化性の乏しさなど
BGMの評価…今作も安定のガストクオリティでしたが、強烈に印象に残るっていうBGMはありませんでした。スタッフの意向なのか、オープニング曲をアレンジした楽曲が多かったですね。
快適さ…fps数の不安定さや処理落ちなど快適面でとにかく不満が強かった前作ですが、今作では30fpsで安定していました。フリーズ報告はちょこちょこ聞きますが、自分は遭遇しずに済みました。
難易度…ボス戦の除けば比較的優しめの難易度。調合に慣れるまでは苦戦するかと思いますが、その後はスムーズにゲームを進行できると思います。
DLCに対する不満…突然告知されたDLC情報。しかし蓋を開けてみると、内容に合わないかなりの価格。前述のように6人固定パーティという少ない状態でキャラ追加DLCとなると不信感はどうしても出ますね。
グラフィック&モーション…グラフィックは前作同様それなりに綺麗な作りでしたが、とにかくモーションが酷い。二世代前のゲームを見てる気分。なので次作はもう少しマシなモーションにしてほしい。
目新しさ…評価の高いソフィーのアトリエをベースに正当進化した本作なので面白さはだいぶ安定してたのですが、悪く言えば目新しさに欠けますね。前作は旅をテーマにした事でゲーム性の変化を感じれた反面、今作はそういった進化性、変化が感じれなかったのが残念でした。
6,総評 不思議シリーズの集大成だが、やや新鮮味に欠けるので次作に期待
肝となる錬金システムはより深みが増し、過去作キャラが多く登場するファンサービスなど不思議シリーズの集大成と言える内容にはなっていました。
その一方で代り映えのない、所謂マンネリ感が強く感じましたね。もう少し前作の時の様に意欲的な内容が個人的には欲しかった。 売上が低下し続けるのも仕方ないなーってなってしまう。後はぼったくりDLCは萎えた。
これで不思議シリーズは完結となるので、一番気になるのは今後のアトリエシリーズの展開ですね。今作は良くも悪くも無難な出来って感じが強かったので、次作は挑戦的な内容&演出面の強化に期待。次作も変化が薄そうならスルーするかもしれない…。
採点
〇安定して面白い調合システム 新旧共に魅力的なキャラクター
△前作に比べると意欲性の感じないゲームデザイン
✖汚いDLC商法 相変わらず進化しないモーションなど
シナリオ:C ビジュアル:B
システム:B+ オリジナリティ:C
快適さ : C+ ボリューム:B+
クリア時間40時間 プレイ時期12/28~
個人的点数7/10
リディー&スールのアトリエ ~不思議な絵画の錬金術士~ - PS4
- 出版社/メーカー: コーエーテクモゲームス
- 発売日: 2017/12/21
- メディア: Video Game
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