PS4 二ノ国II レヴィナントキングダム 感想・レビュー 基本は高水準で纏った正統派RPG、しかし細かい欠点が多い
つい先月に発売された二ノ国IIをクリアしたので感想。
発売前から「王道RPGを漂わせる雰囲気が凄いな」と思いそれなりに期待して購入したのですが、個人的には期待水準の面白さって感じですね。
前置きの文章は長いと冗長になるので、せっせと感想。
・感想目次
- 1,アニメ絵と見間違う程のレベルの美しさを誇るグラフィック
- 2,特質する所はないが、爽快感のある戦闘アクション
- 3,やりこみ要素はバリエーション豊かで充実。しかし水増し感も…
- 4,シナリオはシンプルで取っ付きやすいが、面白みに欠ける
- 5,その他気になった所
- 6,総評 正当派RPGではあるが、残念な部分も少なくはなかった
1,アニメ絵と見間違う程のレベルの美しさを誇るグラフィック
発売前から期待していたアニメ調のグラフィックは本当に素晴らしかったです。
今までもアニメ調のゲームは多く発売されていますが、今作は本当にCGアニメを見てるのではないか?と思える程レベルが高く、アニメ調グラフィックのゲームで最高峰なのではないかと思わせる程でした。
ムービー時や戦闘時も同じ戦闘時などの実機操作時でも違和感なくアニメ絵で描かれた世界を堪能できましたね(^_^)/。 可変ではありますが60fpsなのでヌルヌル動く。
ワールドマップ探索時などはアニメ調のモデリングではなく、2頭身のちびキャラでゲームが展開。こちらは昔ながらのRPGに近い雰囲気を感じ、クラシックな魅力がありましたね。
2,特質する所はないが、爽快感のある戦闘アクション
前作では単調と言われていた(自分は未プレイなので実際どうなのかは知らないが…w)アクション部分ですが、R2+各ボタンで技を発動,近距離と遠距離を使い分けた戦闘など直感的でありながら多彩な戦闘を楽しめるので、アクションRPGとしてはオーソドックスですが問題なく楽しめる作りになっていました。
個人的にはテイルズに近い感じの戦闘システムだったかなという印象。
戦闘難易度に関しては一撃で瀕死&戦闘不能に持ってくるような敵に出くわし苦戦する場面は少なくなかったですが、いつでも回復アイテムを使用できるのでFF15に近い難易度かなと思いました。(FF15はほぼ無制限でしたが…w)
上記を合わせゴリ押しも可能なので、良くも悪くもライト寄りの戦闘でしたね。
戦闘時にプレイヤーのオトモをしてくれるフニャ。フニャ事に様々なスキルが用意されており、戦術のバリエーション増加にはなってたと思います。
後は見た目や声が一々可愛いくてな…(^_^;)。二ノ国IIの癒し担当ですねw。
3,やりこみ要素はバリエーション豊かで充実。しかし水増し感も…
二ノ国IIのやりこみ要素は種類が多く充実してるなとは感じましたが、その一方で水増し感,作業感の強い部分も少なくなく一長一短かなとも思いました。
取りあえずサブ要素ごとに大まかな感想。
まずサブ要素の中心であるキングダムモードは作品の説明にも記述されている「エバンは自らの王国を作る事を決意する」の通り王国を発展させる要素。メイン,サブそれぞれに接点が強く、人材を集めコツコツと王国を発展していく過程はやっていて楽しいので、育成要素が好きな人にはとことんハマれる要素でしたね。
ただ国作りの自由度は高いとは言えず、立てれる建物も配置が決まってたりレベルアップの手順も一本道なので少し物足りなく感じる事も…。
RPGではお馴染みのサブクエスト。ブクエストの半分以上が人材をスカウトするクエストになっているので自然とモチベに繋がるのは好印象。
ただクエスト内容はお使い染みた内容が多く、お世辞にも楽しいとは言い難かったですね(-_-;)。ツバクロは完全に蛇足だった気が…。
主人公エバンが指揮を取り様々なミッションを攻略していく進軍バトルは、リアルタイムストラテジーに近い内容でまぁ悪くはなさそうと思ってましたが…。
単調に感じる事が多く無駄に回数を熟なさければいけない場面に出くわすので、途中からめんどくさくなってきました。良くも悪くもミニゲームと言った感じ。トロコンを目指すならめんどくささ倍増。
その他にも夢幻迷宮や魔痺気モンスターなど数多くやりこみ要素が用意されていたので、サブ重視のオフ型RPGと言った印象を受けました。
4,シナリオはシンプルで取っ付きやすいが、面白みに欠ける
特に期待はしてなかったストーリーですが(シナリオライターが評判の宜しくない日野社長が続行だったので)、蓋を開ければ特にこれと言った展開のないよくある王道RPGと言う印象で期待以下でもなければ期待以上でもありませんでしたね(-_-)。
本作はエバンが「真の王になるための物語」と言う事で、目的がはっきりしており分かりやすいシナリオになってるのは好印象でした。
しかしシナリオの流れは「平和な二ノ国にする為に各国を巡る」の繰り返しで淡白とした印象が強く終盤もこれといった展開が終わってしまうので、導入部分以外は単調に感じてしまいました。あえて言うなら7章は途中までは少し面白かったかも。
まぁ癖のないシナリオなので無難っちゃ無難ですね。でも題材みてると描写次第ではもう少し化けるシナリオ書けた気もしなくないけどなぁ…。
パーティキャラは6人+ポンゴで多すぎず少なすぎずですが、良くも悪くも常識人で癖のないキャラばっかりで魅力に欠けた感じ。
エバンやロウランは物語の中心人物な訳ですが王国を成長させていく,二ノ国の世界各地を回っていく上で困難に立ち向かうような場面があるわけでもなく、他の仲間キャラクター達も成り行きで仲間になった感が否めなったりキャラの掘り下げが少ないのも、更に魅力の薄さを悪化させる要因でしたね(-_-;)。
ただ変に媚びたキャラはいないので、万人でも安心してプレイできると思いました。
5,その他気になった所
声優の評価…誰得なのか良く分からない俳優中心の起用だったが、プレイした感じ思ったほど酷くはなかったです。時々棒読みだろって思う場面はありましたが。
パートボイスは特に棒読みが目立ったかも。
国内セールス…発売直前まで国内での扱いが余りにも冷遇されてたので、売る気余りなさそうだなと思ってましたが案の定売上は微妙でしたね。
国内でも宣伝次第ではもっと売れると思ったのに勿体ない。
ボリューム…サブも無視してプレイしたら30時間以内にクリアできそうな範囲。ただキングダムモードをある程度進行しないと先に行けない場面もあるので、サブ要素はある程度プレイ前提みたいな物ですね。
移動速度の遅さ…人によってはかなり気になるかもしれない要素。ダッシュ機能がないのでロケーションが単調なMAPなどではストレスが溜まるかも…。
6,総評 正当派RPGではあるが、残念な部分も少なくはなかった
充実したやりこみ要素、王道RPGを漂わせるビジュアルなど今では数少ない正統派RPGらしい作りになっており、PS4で王道RPGを遊びたいと言われたら「ドラクエ11の次にこれを勧めよう」と思えるぐらいには楽しめるゲームでした。
ただ平凡すぎて魅力に欠けるシナリオや、痒い部分に手が届いてないシステム面など「もう少し凝ってれば…」と思う場面も少なくはありませんでしたね。個人的には良ゲー以上神ゲー未満だったかな。
採点
〇圧倒的に綺麗なアニメ調のグラフィック、充実したやりこみ要素
△やや不親切なUI,分かりやすいが面白みに欠けるシナリオ
✖移動速度の遅さ、変化に欠けるゲーム性(マンネリ感)
シナリオ:C ビジュアル:S
システム:B+ オリジナリティ:C
快適さ :B ボリューム:B
クリア時間33時間 プレイ時期3/23~
個人的点数8/10